株式会社アイアールシー/代表取締役茂野光將氏


1995年より中小企業の業務効率化をサポートするバックオフィス代行業を手掛ける

JR南武線「武蔵溝ノ口」より徒歩5分ほど、1995年より多くの中小企業の業務効率化をサポートするバックオフィス代行業をされている株式会社アイアールシー、代表取締役茂野光將氏にお話しを伺いました。


バックオフィス代行業の需要
中小企業の経理や電話代行業務を主に請負っております。経理代行サービスを利用し、コア業務に充てる時間を有効にしたい企業が大変多いので、とても需要が高いサービスです。現在弊社では、在宅テレワークにて経理の仕分けをしているスタッフが10名ほどおります。
電話代行に関しては、電話が苦手・営業電話などワンクッション置きたい・スタッフがいるように置きたいなど、企業により理由は様々です。

今後新しく挑戦したいことはありますか??

今新しく導入したい事業は2つあります。一つは、経理のDX化です。DXとは、デジタルトランスフォメーションの訳で、デジタルトランスフォメーションとは何かと申しますと、『デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものに変革すること』を意味します。経理のDX化は、時代の進歩と共に、経理も年々複雑化しており、そのうち人の手では負えなくなる日が来ます。例えば支払いを例に挙げると、以前は現金やカード払いぐらいでしたが、現在はどうでしょうか??支払い方が増え、電子マネーや仮装通貨など様々な支払方法が混在しています。また、再来年導入されるインボイス制、今後は、課税事業者である事を把握することも必要となり、よりチェックが細かくなります。さらに、消費税もスーパーや飲食店では、テイクアウトは8%、店内飲食は10%とミスしやすい事例が多くなることで、ケアレスミスがないように今はデータをペーパー化しているが、今後は、データ化し自動的に仕分けし、仕分け後はAIで直していく作業を去年ぐらいから開始している。時代の変化と共に、会計経理でも電子取引など、中小企業ではまだ、手作業の方が早いところもあるが、今後はなるべく簡単に早くDX化を進めていきたいと考えています。



二つ目は、死後事務委託です。
亡くなった後、「お葬式はここでやってほしい」など家族にお願いしたいことを事務的にお手伝いすること。死後事務委託は、成年後見人制度や遺言制度とも違います。遺言は、自分の財産を自分の死後、財産をこのように分けて欲しい、特定団体に寄付したいなどの財産に関することです。誰かに物事を依頼しておらず、お葬式の内容などはフォローしきれていません。死後事務委託は、死後にしてほしい事柄が委任されることです。例に挙げると、スマートフォン。このスマートフォン内には情報がたくさん残っていますが、契約者以外の他の人が改ざんすることが一切出来ません。解約するには手続きが必要ですし、故人が何を契約していたのかも家族は把握出来ないのが現状です。よくSNSで知人が亡くなり、亡くなった情報を目にすることがありますが、実際そのアカウントは解約されずそのままになっていることが多いのも、家族がどうしていいかわからず、そのまま放置しているからなのです。解除するにはどうしたらいいのか?委任委託されてアカウントや情報を解約する手伝いをする事も死後事務委託では可能になります。今後は、サブスクリプションやスマートフォン内にある見えない情報を預かりし、代わりに解約のお手伝いをするなど、生前から本人にしか分からない情報を預かりし、死後にご家族にお返しするサービスを展開していきたいと考えています。


新規事業で困っていることはありますか??

経理のDXについては現在BtoBなのですが、税理士に向けてサービスを提供しようとしているが、まだまだ理解が難しいのが現状で、多少理解には時間がかかるだろうという苦労はあります。DXを導入しないと、この先やりようがなくなります。確かにごく一部では、まだ現状の紙での経理が都合がいい方もいますが、時代の流れからすれば必ず、DX時代が来ます。今は過渡期なので、テレワークのようにコロナ禍で一気に進んだのと同じように、どこかに前に進むターニングポイントが来て、DXを導入しよう!という流れが来ると思います。そのターニングポイントを待ちたいと考えています。
死後事務委託は、個人情報保護法・不正アクセス防止法など、様々な法律があるため、死後事務委託を受けるには、ある程度いろいろな法律に準拠しなければいけないのと、『死』を意識させることが大変難しい。「明日死にますよ」のような余命宣告がない限り、人は正常化バイアスがあり、自分が死ぬことを想定していないので、なかなか視野に入れずらく、明日も生きていることを前提に人々は生きています。死ぬと思っていない人が、死後事務委託をするかというと依頼しません。正常化バイアスが外れた人、理性的にこういう風にしなくてはいけないと考えている人(適正のお客様ターゲット)を探すのがこれから大変だと考えています。

保険に入るのと同じくらい「しっかりと準備しておけばよかった。」と後悔がないように考えていただきたいサービスです。お話しをして、面白いと思う方は多いが、具現化してビジネスをしている方はほとんどいません。終活という名前で終活のエンディングノートを書いている人は多いですが、ほとんど、くじけて書けていないのも現状です。第三者の業者として、参入していければと考えていおります。


目に見えない自分の情報をどうやって管理するか?という概念がないのも事実です。実際にサブスク一つをみても、親がどんな契約しているか?は、家族でも熟知している方は少ないでしょう。サブスク以外、お金にまつわるもの、例えば「証券や財産に関わる事」などは必死でやるかもしれませんが、そもそも親がどういう契約をしているか?等を話す機会は少ないと思います。しかしこの情報は、次に把握しておかないと遺産相続より大変になってしまいます。必要な方に必要な情報を……その人が亡くなってから知りえない情報をお伝えするサービス「死後事務委託」をより多くの方に知っていただくことが今の課題となっております。

インタビューをして死後事務委託をもっと知りたいと感じました。【濱街沿線ダイアリー】で何かお手伝いできることはありますか?
経理のDX・死後事務委託、どちらに関してもデジタルの情報を扱うサービスです。30~40代女性がターゲットの「濱街沿線ダイアリー」で女性目線での意見交換会などをして女性の意見を聞いてみたいと考えます。知られたくない情報なども出てくると考えます。そのような情報を死後削除して誰にも知られないように欲しい、この人に伝えて欲しいなどの意見を聞いてみたいです。

♦企業情報♦

株式会社アイアールシー

【事業内容】
経理等、バックオフィス代行業

【所在地】
神奈川県川崎市高津区久本3-3-2 溝ノ口第一生命ビル3F

【URL】
https://www.rakukicho.com/


濱街沿線ダイアリー
http://blog.hama1.jp/

記事 細山麻実